量子工学イメージ画像

高専向け出前講義

高等専門学校を対象に、量子工学専攻の教授陣による出前講義を行います。出前講義を希望される場合は、下記連絡先までご連絡ください。

テーマ1:原子の世界を探索しよう

担当教員:佐々木勝寛 准教授

講義内容

物質は原子より構成されており、その性質は原子の種類が何であるかと、原子が規則正しく並んでいる結晶であるか、ランダムに並んでいる非晶質であるかで大きく異なります。ナノ構造評価学研究グループでは、人間の持つ微小なものを観察する装置として、物質の内部を最も細かいところまで見ることが出来る電子顕微鏡という装置を使って、物質の中の原子の世界を明らかにしています。特にナノテクノロジーで用いられるさまざまな材料で、機能を発揮する部分である表面や物質同士の境目である界面での原子の配列が、機能を発揮している間にどのように変化していくかを調べています。講義では、カーボンナノチューブに閉じ込められた金属が溶けたり固まったりする様子、宝石のもとになるサファイヤの結晶が出来上がっていく様子や、さまざまな金属がガスと反応してナノサイズの結晶が成長してゆく様子を観察したビデオを示し、物質が原子や分子から出来ていることを体感し、ナノレベルの微細な世界を自分の目で見て、そこからさまざまなことを学ぶ楽しさを伝えたいと思います。

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テーマ2:新しい炭素の科学と工学

担当教員:齋藤弥八 教授

講義内容

名古屋大学の理系1年生対象に行った講義をベースに、物質科学の基礎研究から社会を支える工業的応用への可能性を秘める新しい炭素系材料の構造とその機能は如何にして生まれるかに着目して講述します。本講義で紹介する主な新炭素材料は、我が国で発見されたカーボンナノチューブおよび2011年ノーベル物理学賞の対象となったグラフェンです。講義の構成は以下の通りです。

1.C60フラーレンとカーボンナノチューブの発見
2.CNTの並外れた性質
3.CNTからの電子放出とディスプレイへの応用
4.グラフェンの作製法、特異な光学的電子的特性、応用の可能性

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テーマ3:量子ビームが拓く未来

担当教員:井口哲夫 教授

講義内容

自然界を形作る原子・分子、あるいは原子核などのミクロな世界では、粒と波の性質が混在した量子の物理が支配しており、みなさんの日常生活での常識を超えた不思議な現象がたくさん見られます。そのような世界で、量子ビームとは、人が制御できるエネルギーの粒の塊のようなものを指し、高エネルギーの電子やイオン、レーザー光、エックス線、ガンマ線などの光量子、さらに中性子、ミューオンなど多種多様な量子ビームがあります。この技術分野は、大学で学ばれる現代物理:相対性理論と量子力学をベースに「量子ビームテクノロジー」と呼ばれており、21世紀の重点的な開発研究分野に挙げられています。量子ビームがもつミクロなエネルギーの姿と最新の技術、また、それらがみなさんの身近な生活にどのように役立っているかを分かりやすく紹介します。

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テーマ4:ナノを創って・測って・利用する

担当教員:曽田一雄 教授

講義内容

世の中に浸透しつつあるナノ粒子。この不思議な粒子は原子が数十個から数百個からできています。実際には自動車から排出される排気ガスを無害化する触媒として搭載されていますが、年々厳しくなっている排気ガス規制をクリアーするために各社奮闘しているところです。しかしながら、ナノ粒子の表面でどんな反応が起きているか、もしくは何ができているか?依然として未解明なことが多くあるのです。講義では研究室で行っている金属ナノ粒子作製及び測定の紹介と2年後に愛知県に完成予定のシンクロトロン放射光実験施設の紹介をあわせて行います。

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テーマ5:究極の計算機への道

担当教員:藤巻朗 教授

講義内容

人類は論理素子を1つのチップに多数搭載させ演算を行う集積回路の技術を手に入れ、高度な計算をする演算チップを瞬く間に構築しています。現在は1cm角のシリコンチップに1億個ものトランジスタが載せられ、それらが1GHzで動作しています。しかし、チップの発熱が演算チップの高性能化を阻み始めました。そこで、改めて問われているのが、「そもそも計算にエネルギーは必要か?」「我々が求めている性能の演算チップが本当に必要なエネルギーはどの程度か?」という問題です。

この講義では、究極の計算機を構築可能な量子を使った論理回路を紹介します。特に、超伝導現象を利用した論理回路の原理と特徴を、幾つかのビデオや可能であれば液体窒素を使った実験を通して理解していただきます。

連絡先

名古屋大学大学院工学研究科 量子工学専攻事務室(工学部5号館2階)
〒464-8603 名古屋市千種区不老町 TEL:(052)789-3845 FAX:(052)789-3225
E-Mail:qjimu@numse.nagoya-u.ac.jp